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ピックアップ製品
光学ソリューションのグローバルリーダー、ams OSRAM(SIX:AMS)は、
CT(コンピュータ断層撮影)スキャナ用の32スライスソリューションでその
センサチップポートフォリオを拡充します。CTは、医療、産業、セキュリティなど、
さまざまな分野で使用されています。
すべてのアプリケーションにおいて、コスト効率の高いCTスキャナを開発するための
決定的な要因は、検出器です。「ams OSRAMのセンサチップAS5951は、検出器の
アセンブリを簡素化します。高感度のフォトダイオードアレイと読み出し回路を1つの
CMOSチップに統合しています。AS5951は、従来品と比較して、同じセンサ面積でも画像
解像度が向上しています」と、ams OSRAMの医療・CMOSセグメント責任者である
Jose Vinauは述べています。
次世代のセンサチップ
旧AS5950からの主な改良点は、同じ検出器のカバーエリアにおける空間分解能の
向上です。サブミリメートルの等方性画素ピッチにより、画像解像度の向上を
実現しています。AS5951のフォトダイオードアレイは、0.98 x 0.98 mm²ピッチ
の16 x 8ピクセルで構成されており、従来の0.98 x 1.96 mm²ピッチよりも
向上されています。これにより、2つのAS5951を使用して32スライスの検出器を
実現した場合、センサの合計寸法は31.23mmとなり、2倍の空間分解能が得られます。
画素密度の向上に対応するため、A/Dコンバータ(ADC)のチャネル数が64から128
に増加されています。画素寸法は、顧客の要求に応じて短い開発サイクルで
カスタマイズできます。
また、画像のパフォーマンスに影響を与えるもう1つの要素が、最大1pAの低い
暗電流であり、これはフォトダイオードでのゼロオフセットに近い電圧の
自動校正により実現されます。これは、AS5950に比べて90%低い値であり、より
優れた低線量性能を実現しています。入力関連のノイズ性能は、画質を左右する
重要な要素です。AS5951では、フォトダイオードとADCチャネルの接続が短いため、
ノイズ性能は極めて低く、低線量性能を向上させることができます。
AS5951は、高解像度モードと低線量モードの2つの動作モードを備えています。
高解像度モードでは、200nAの入力電流範囲で最大0.30fCのノイズを実現しています。
低線量モードでは、ノイズレベル0.43 fCで2つの画素をより大きな画素にビニング
することで、S/N性能を向上させ、線量レベルの低減を可能にしています。
また、フォトダイオードを含め、±600ppmという高い直線性により、アーチファクト
のない画像を実現しています。最小積分時間は200 µsで、CT検出器の高速回転が
可能です。デジタルデータの読み出しは、SPIインターフェイスを介してアクセス
できます。
32スライスCT検出器のコスト最適化ソリューションとしてのAS5951 ams OSRAMに
よる特許取得済みの製品設計により、128チャネルのADCは、フォトダイオードアレイ
横のディスクリートコンポーネントとして配置するのではなく、モノリシックに
1つのデバイスに統合することができます。これにより、CT検出器のベンダーは、
複雑さと製造コストを削減することができます。CT検出器の大きなピクセルアレイ
を組み立てるため、AS5951は3つの隣接するエッジに取り付けられます。
2つのAS5951 ICをZ方向(軸)に配置することで、価格に敏感なCT検出器における
32スライス検出器の開発が可能になります。内蔵の基準電圧により、外付け部品を
追加する必要がなく、部品コストを削減できます。また、統合された温度センサが
チップの温度を監視します。AS5951は、すぐに使用できるセンサチップ
ソリューションで、検出器とのシステム統合を容易にします。
また、低線量モードでは、センサあたりの最大消費電力が67.2mWとなるため、
自己発熱が抑えられ、冷却コストの削減につながります。CTモジュールを構築する際、
AS5951は、ワイヤーボンディングプロセスにより基板に直接マウントすることが
できます。AS5951は、低コストの基板材料と組み合わせることで、CT検出器の
コスト効率に優れたモジュール型ソリューションを提供します。これは、世界中で
診断用CT画像へのアクセスを向上させる鍵となります。
半導体流通市場も大きく広がっていき、さらに成長を続けています。
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